
- 著者
- 狭山ひびき
- 画
- 瑠璃森しき花
- 内容
- 著者コメント
猫になって自由を手にするはずのヒロインが、逃げるはずだったヒーローに捕まって溺愛されるお話です。
幼い頃からずっと片思いをしてきた隣国の王・リオンに嫁ぎ、王妃となったフィリエル。
しかし結婚してから一度もリオンから関心を示されず、白い結婚を続けて早五年。
政略結婚である以上覚悟はしていたが、それでも初恋の相手から冷たく無視される日々に、フィリエルの心は限界に達し、ついに王妃をやめる決断をした。
だが国王と王妃の離婚など、自分の意志だけでは決めることはできない。
さらに現王妃かつ、隣国の王女であるフィリエルは、生まれた時から政治の駒。
たとえ離婚できたとしても、また駒として利用され、この先幸せになれることはないだろう。
ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだ。
――離婚できないなら、人間をやめるわ!
そうして、とあることで知り合った魔女に頼み込み、猫の姿に変えてもらったフィリエル。
これからは自由気ままな「猫生」を送る、楽しいセカンドライフのはじまりよ!――と思っていたのだが、王城から逃げる途中、何故か夫に拾われ、ペットにされてしまった!
しかも夫は猫のフィリエルにして、今まで見たことのない優しい態度で接してきて……?
夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――





