悪役令嬢に、助けてくれるヒーローなんていません

著者
 サク
  Meij

内容

前世の記憶を思い出したときには、もう遅かった――。
どうもこの世界は乙女ゲームの世界らしい。私ヴィヴィエッタ・ラディアーチェはアーダルベルト第二王子の婚約者であり、ヒロイン、モニカ・ニコレッティにとっての『悪役令嬢』である……ようだ。モニカに迫っていたところをアーダルベルト殿下に見つかってしまい、なんとそのタイミングで前世の記憶が戻ってしまった! このままテンプレどおりに婚約破棄されるかに思えたが――?

次々と現れる攻略対象者らしき貴公子たちは、皆が皆、一癖も二癖もある人物ばかり。その中でも田舎に引きこもっている貴族、セシリオ・ヴェルデにはなにやら過去に因縁があるようだ。そんな彼と一緒に過ごしていくうちに、ヴィヴィエッタの心にも変化が現れる。ヒロイン力がなくたって、救いのヒーローが現れなくたって、手を取り合えばなんとか前に進んでいける。お互いダメなところも弱いところもあるけれど、それでも受け入れ合えたのはセシリオだから。これからもこの先も、彼と一緒にいたいから……! 『悪役令嬢』が幸せになるために突き進む、その道の行き先は――!?
『悪役令嬢に、助けてくれるヒーローなんていません【完全版】1』には「今さら感満載の、前世の記憶」~「戻ってきた王都」までを収録


著者コメント

完璧な侯爵令嬢である主人公は、実は完璧でもなんでもない、中身はただの平凡な女の子。良いところもあれば、悪いところもある。そんな女の子が弱いところもダメところもお互いに認め、受け入れ合いながら強くなっていく様を描きたくて、このお話を書きました。
超絶強いヒーローはいないけど、そんな人いなくたってお互いを想い合う気持ちがあれば乗り越えられる。そんながんばる二人を見守って頂けたら、幸いです。