星乙女の天秤【完全版】1

著者
  ゆきづき 花
  光永 司

内容

「子供ができた。離婚してほしい」
夫に浮気され、結婚記念日をバーで独りで過ごしていた林原梓。
酔っ払いに絡まれて困っていたところ、「待たせたね」と助けてくれた人――。背が高くガタイも良く、あきらかに高そうなスーツを着ている……どうみても極道の人? という男性。
戸惑いつつも、男性から差し出された手を握り、抜け出した。

彼が「桐木敬也」と自己紹介しながら差し出した名刺には弁護士事務所の名前と代表弁護士という肩書。
些細なきっかけで出会った桐木とともに、夫とその不倫相手に離婚調停と慰謝料請求を申し立て勝訴。もう会うこともないと焦れている二人を見て、弁護士事務所メンバーのアシストもあり晴れて付き合うことに。
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「私は、その……セックスがあまり好きではないのですが……」
私から指を絡めた。先生の手は温かい。きゅっと手を繋ぐ。
「先生には触れて欲しい」
あ、と言う間もなく唇を塞がれた。お酒の味がした。
「恥ずかしそうにしてるのが可愛い」
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御曹司で若くして弁護士事務所の代表かつ弁護士としても活躍している桐木は、梓への想いを拗らせて、甘くじれったい。


著者コメント

離婚は軽いテーマではないので、下調べや取材もたくさんしました。夢物語の中にも少しリアリティを感じて頂けるとうれしいです。
メインの登場人物は全員木へんで、辛い目にあうからヒロインの名前は梓ですが、真っすぐに生きている彼女が幸せになるのを見守って頂ければと思います。