魔女の記憶に翻弄される令嬢は、一途な騎士の愛に堕ちる

著者
 季邑えり
 北沢きょう

内容

かつて愛した男性に窃盗の罪を着せられ処刑された、魔女の娘と呼ばれている男爵令嬢がいた。
その女性は処刑の際、愛した男性にもう一度会いたいと願い、母から伝えられていた秘術を使った――。


騎士のレイノルドは、行方不明となった代々男爵家に伝わるネックレスを探しに隣国から来た男爵令嬢のラファ―リアと出会った。
彼女に出会い、その美しい緋色の瞳にくぎづけになったレイノルドだが、ラファ―リアの口から思わず漏れた言葉に耳を疑う。
「……アレク、シオ?」
それは、侯爵であるレイノルドの父の名前だった。

父のアレクシオは母との結婚後も、緋色の瞳をもつかつて愛した恋人を探し続けていることを知っていたが、まさか……。
レイノルドは父アレクシオと彼女の関係が気になりつつも、一緒にネックレスの行方を追うために毎日一緒に過ごすうちに自然と惹かれていった。
二人の距離は縮まってゆく一方で、男爵令嬢のラファ―リアには、『魔女』と呼ばれた女の記憶があったことをレイノルドには秘密にしていた。

ラファ―リアが愛する男は、レイノルドなのか、父アレクシオなのか……。
秘術が巻き起こした、世代を超えた愛の結末は――!?





著者コメント

愚かな父と、生真面目な騎士。
親子でありながら一人の女性を巡り、想いが錯綜する。
予想のつかない展開でありながら、登場人物のハッピーエンドを目指して書きました。