姉に突き落とされて記憶喪失になった私が幸せになるまで

著者
 月
 海月 あると

内容

「ふふ、ビー、ごめんなさいね」
そう言って姉は私を崖下に突き落とした――。

一年前に父を亡くした伯爵令嬢のベアトリス。
ある日、姉とその恋人とともに馬車で別荘へ向かっていた途中、伯爵家の財産を独り占めしようと目論む二人に、あろうことか崖から突き落とされてしまう。 見覚えのない山小屋で目を覚ましたベアトリス。奇跡的に命は助かり、川で溺れていたところをひとりの男性に救われていたが、ベアトリスは自分の名前さえ憶えておらず記憶喪失になってしまっていたのだ。

助けてくれた美しい青年アーニーは、名前を思い出せない彼女をメアリと名付け世話をしてくれたのだが、なんとそのアーニーは、実は隣国の王子だったのだ。
アーニーに連れられ一緒に城へ入宮したメアリは、記憶を取り戻せないこともあり、今後の生活のためにもメイドとして王宮で働かせてもらうことにした。

王子とメイドという身分でありながらも、二人は次第に惹かれあっていく。故国を捨てメアリとして新たな人生を歩みだしたが、ある日――!?



著者コメント

王子様と両想いになって終わりではなく、周りの人と関係を深めたり何度も試練を乗り越えたりしながらかけがえのない人生のパートナーとして共に歩んでいく二人のお話です。お楽しみいただけたら幸いです!